「就活の軸」の考え方、面接で聞かれた際の回答方法

副業

就活の軸とは

皆さんも面接時に「あなたの就活の軸は?」という質問を投げかけられたことがあるのでないでしょうか。

就活の軸とは、一言で言うと会社選びや仕事選びの自分なりの基準、譲れない条件のことです。就職・転職活動において、必ず聞かれる質問だと思います。

なぜ「就活の軸」が大切なのか。

なぜ「就活の軸」が大切なのかというと、世の中に何万とある企業や仕事の中から自分自身が入社して活躍したい企業を一つに絞るためにあります。就活をする上で、高校・大学進学の時のように「偏差値」が存在するワケではありません。すなわち、企業や仕事の良し悪しは、一つの絶対的な指標が存在するものではないということです。だからこそ、就活では自分自身の価値観で、企業を絞るためのモノサシ、つまり「就活の軸」が必要になります。就職・転職してどのような仕事をしたいのか、どのような働き方をしたいのか、軸をしっかり持つことで志望企業が絞れるので効率良く就活を進められる他、質問に一貫性を持って答えられるようになり自信がつくのはもちろん内定率が上がるので、軸作りにはしっかり取り組み、しっかりと軸をもった上で面接に臨みたいですね。

なぜ企業が、その質問をしてくるのか。

企業は一人の社員を採用するために多額の採用広告費をかけて採用しており、すぐに会社を辞められてしまったら困るので、出来る限りミスマッチを防ぐために軸をしっかりと確認しているのです。

企業は何万とあります。社員の福利厚生を重視する会社もあれば、やればやるだけ稼げいでほしいという会社もあります。

福利厚生を重視する人が、休みはほぼないけれどやればやるだけ評価され稼げる企業に入っても合わないように、自分の拘りや、やりたいこと、実現したいことが自分と会社で全然違ったら、入った時に自分が思っていたのと違う、などとズレが生じてしまうので、そうしたミスマッチを防ぐために、企業は就活の軸をかなりの頻度で聞いてくるのです。

「就活の軸」の見つけ方

入社する目的、この会社で仕事をする意義が明確だと企業の人事側も「この人は頑張ってくれそうだな、一緒に働きたいな」と感じるものです。

例えば、

Aさん「就活軸は働く環境や社風です」

Bさん「就活軸は自己実現、社会貢献ができる会社です」

Cさん「就活軸は、ビジネスを通じて、新興国のインフラを整備し、新興国経済の成長を支えることです。」

どの軸が一番明確で、一緒に働きたいでしょうか?

Cさんの軸の方が明確な入社目的(軸)がありますよね。もちろん、社会貢献性が高いという軸が悪いという訳ではありません。しかし社会貢献では意味が広すぎるのです。企業の活動はすべて社会貢献です。

じゃあ、具体的にどのように見つけていくのか。

就活軸を決めていくには、下記3つの視点で考えてみてください。

1つ目に「自分の中で譲れない軸を作る」という点です。

これは、「就職をするときにどういうことがしたいか」「どういう点を重視するか」ということを示すものです。

例えば、あなたがやればやるだけ稼ぎたい場合、どれだけやっても年功序列である業界や職種などはまず選ばないでしょうし、あなたがモノづくりに携わることを重視している場合、管理職や人をまとめる仕事、幹部候補生などは向いていないかもしれません。このため、まずは何がしたいのか、譲れない軸になるものを明確にする必要があります。とはいえ、これが簡単にできれば苦労しません。自分の中で就職に対して求めるものやビジョンが明確ならばいいのですが、そうではない場合は以下の方法を試してみましょう。まず、自分の価値観や重視すること、自分の好きなこと、興味のあることをたくさん書き出します。次に、その内容を眺めます。一つひとつ眺めていると、何がしたいかが徐々に浮かび上がってくるのではないでしょうか。最終的にそれらを統合させて、自分の就活の軸とします。

これはCareEarthで就活を行ったKさんの例です。

・人の役に立ちたい

・笑顔を見たらうれしい

・会社で褒められたい

・おいしいものが好き

・デジタルに興味がある

・パソコンの検定で上級を取っている

・グラフィックが作れる

ここから、「人と関わって役に立つ仕事」「パソコンやデジタル技術を活用しながら人を笑顔にできる仕事」「評価が明確で定期的にフィードバックがあることが望ましい」というようなことが見えてくるでしょう。

実はここでは「おいしいものが好き」ということは関係ありません。

それでも、書き出してみると他の何かとつながるかもしれないので、関係がなさそうでも書いてみましょう。

2つ目に、「企業側の求めるものビジョンから軸を考える」という点です。

企業にはそれぞれ経営方針やビジョンがあり、また企業ごとに学生や新卒に求めるものは違ってきます。

例えば、ある会社では営業チームが活躍して物を売ることに特化しており、ある会社ではITを使って遠隔で顧客を管理しパソコン1台でビジネスを成り立たせているのでITのスキルがある方を欲しているケースや、ある会社では新規顧客よりも既存顧客を重視するサポート要員が欲しいのかもしれません。

このように、企業側の求めるものや企業理念、ビジョンなどによって軸を修正していく必要があります。

先ほどのKさんであれば「人と関わって役に立つ仕事」という側面をピックアップして、営業によってさまざまな物を売ることに特化している企業へのアプローチとすることもできるでしょう。また、こういった営業が強い会社は営業職の人への待遇や、時に歩合制と言って物を売れば売るほど収入が上がる場合もありますので、当然「評価が明確で定期的にフィードバックがあることが望ましい」という点を満たしてくれます。また、そこから更に「パソコンやデジタル技術を活用しながら人を笑顔にできる仕事」という側面を活かして、営業仕事をよりデジタル化させ、サポートの一部をアウトプットするなどすれば、より多くの営業先に喜んでもらえるかもしれません。

3つ目に、「実際に企業ごとで何を話すかを考えてみる」ことです。

企業選びの軸については、実は複数あっても構いませんし、いろいろ組み合わせることもできます。ただし、あまりに軸が多すぎると選ぶのが難しい場合もありますので、その点は気を付けておきましょう。また矛盾するような軸があると時に迷いやぶれが生じますので、その点も注意してください。

先ほどのKさんが様々な企業で面接する場合の例です。

介護によって世間の役に立つ会社ならば、軸には「人と関わって役に立つ仕事」があり、そこから発展させて「介護職ではないが、高齢者の役に立ったり、さまざまな人のサポートをしたりする仕事がしたい」「福祉に興味があるので、そこから広くいろいろな人と関わっていきたい」という点が使えるでしょう。

スイーツを売るお店であれば「人と関わって役に立つ仕事」というよりも「パソコンやデジタル技術を活用しながら人を笑顔にできる仕事」の点を使い「さまざまなスイーツの魅力をWebやSNSの力を使ってより広く宣伝し、アーティスティックなパティシエの存在感を高めたい」などと伝えることができます。また、ここではじめて「おいしいものが好き」という点もアピールできるかもしれません。

新規顧客よりも既存顧客を重視するサポート要員が欲しい会社ならば、「評価が明確で定期的にフィードバックがあることが望ましい」という点を活かして「さまざまな評価を明確に与えたい」とか「既存顧客へのサポートの方法ややり方を共有したい」というようなことが当てはまるでしょう。

「就活の軸」を面接時に聞かれた時の注意点

就活の軸は、自分が企業選びで重視したいポイントを基本に企業ごとに合わせていくのが無難ですが、就活の軸として言わないほうがよいこともあります。

1.福利厚生などの待遇面を軸にしないこと

給料が高い、福利厚生が充実している、残業時間が短いという待遇は、多くの人が重視しているポイントだと思います。しかし、それを就活軸にするのは、企業にとって魅力的ではありませんし、ときに仕事内容は見ていないのかと良くない印象を与えることがありますし、仕事において安定を求めている点で、会社の利益に貢献する気はないのかなどと、意欲がないように捉えられます。

2.使いまわせる内容を軸にしないこと

「世の中に貢献できる」「人を笑顔にできる」「やりがいがある」など、内容に具体性がない使いまわしのできる就活軸は避けるべきです。

例えば世の中に貢献できるでも良いですが、なぜ貢献できるのか、本当にその企業でないといけないのかしっかりした理由を添えた上で就活軸として回答しないと「別に自社でなくても良いのでは」とマイナスイメージになってしまうことがあります。できるだけ使いまわしができる軸は避けるのがベストです。どうしても軸が普遍的な内容になるようであれば、理由に具体性をつけるように注意しましょう。

 

「就活の軸」例文

営業職志望の場合

【就活の軸例文①「成長や挑戦をしたい人」】
私の就活の軸は、「若いうちから積極的に裁量のある仕事をしたい」ということです。年功序列の制度よりも、実力を重視して評価してもらうことができ、若いうちから大きな仕事を任せてもらえる企業で働きたいと思っております。御社では、年齢に関係なく実力のある社員さんが評価されていると伺いました。私も1年目から先輩方に食らいつき、大きな仕事を任せてもらえるようになりたいと考えています。

 

この記述例の場合「若いうちかた大きな仕事を任せてもらえる企業で働きたい希望だけならほかの企業もたくさんありますが、なぜ弊社を希望したのですか?」という質問が予想されますので、そこの回答の用意も合わせてしておくべきですね。

【就活の軸例文②「社会の役に立ちたい人」】
私の就活の軸は、「ビジネスを通して社会の役に立てること」です。私は、学生時代に被災地に行ってボランティア活動や復興支援を行うなど、困っている人の役に立てる仕事をしてきました。社会人になっても人の役に立てる仕事をしたいと思っていたところ、御社のホームページを拝見し、ビジネスを通じて○○○○などの社会貢献をされていることがわかりました。私が行ってきたことや大切にしている価値観は御社の○○○○などの社会貢献活動や価値観に合致していることからも御社の社員となることで、会社のため、ひいては社会のためになる仕事をしていきたいと考えています。

この記述例の場合、「社会貢献したいならウチの会社じゃなくて他企業でもできるのではないでしょうか。」という質問が予測されますので、そこの回答の用意合わせてしておくべきですね。

【就活の軸例文③】

自分のアイデアが形になり、多くの人々の心をちょっぴりでも動かせる仕事というのを軸にしていました。自分のアイデアがきっかけとなって、人の心を動かした経験があるからです。今までの苦労もふっとぶくらいのやりがいを感じました。

【就活の軸例文④】

下克上です。
「弱者が強者に勝つ」ということ満足する価値観を持ってるからです。

まとめ

企業面接では、何を基準に就活をしているのか、「就活の軸」を問われることが頻繁にあります。当たり障りのない無難な内容を話す人もいますが、企業の人事は本当に自社にマッチする人材なのかを知りたいので、ここで普遍的な内容を言ってしまうのは間違いです。自分軸をベースに企業リサーチをしっかりした上で、経験、企業理念、制度など具体性を交えながら就活軸の回答をするように意識しましょう。

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